
- ・何をしても楽しくない、喜びの感情がない
- ・意欲がない、気力がわかない
- ・食欲がない、体重が急に減ってしまった
- ・よく眠れない、夜中に何回も目が覚める、朝早くから覚醒してうつらうつらする
- ・疲れやすく体がだるい、肩や背中がこる
- ・自分が生きている価値がないようにおもえる、死にたいと思うことがある
- ・仕事に集中力がなく決断が出来ない
- ・ 落ち着きがなくじっとしていられない
- ・ 自分を責めてしまう、周囲に迷惑をかけていると感じる
うつ病の主な症状は、喜びの感情がなくなることと何をする気がおこらないという意欲の低下がみられることの2つです。
今まで楽しんできたことが楽しくない、ちょっとしたことにでも涙が出てしまい悲しい気分におそわれる。
息がつまる様な感じがして苦しくなる不安感がある。何をするにも始めることがおっくうになり手がつかない。
全てが悪い方向に向かっているように思えて悲観的になる。人に迷惑をかけていると罪悪感にさいなまれる。
自分には生きている価値がない、死んでしまいたいという気持ちにかられる。

睡眠や食欲にも変化がみられます。いつまでも眠りにつくことができない入眠障害、浅い眠りから
何回も目ざめてしまう中途覚醒、朝暗いうち覚醒して心配なことや辛いことばかり考えてしまう早朝
覚醒などの睡眠障害があります。また一日のうちでも気分に変動がみられることがありうつ病では
朝が特にゆううつであるという訴えの方が多いとされています。
食欲も多くの場合低下し体重減少がみられますが、ストレスから過食になり体重増加がみられることも
あります。また精神面だけでなく身体的にもさまざまな症状がみられることがあります。全身の倦怠感や
疲労感、肩や腰の重い感じ、動悸や過呼吸などのパニック発作、頭痛やめまい、腹痛、下痢や便秘などの
消化器症状、頻尿などが代表的なものです。
がんばろうとしてもがんばれなくなった状態、それがうつ病なのですからがんばることをやめてみる。
職場、家庭などの状況因がきっかけになっているならば変えられないか。
うつ病になっている時は脳にも変化がおこっています。脳の機能を調整する物質が変調をきたしている、
それを補正する薬物が抗うつ剤なのです。眠れないことはつらさを増強させます。
十分な睡眠をとるための睡眠導入剤も有効です。
うつ病のつらい時期が経過してゆとりが出たころ、再発を予防する意味から考え方のパターンを変えていく
ような工夫が必要になります。うつ病は苦しい体験ではあるものの人生の生き方をみなおす契機になることも
あります。このままでは自分がこわれてしまうという生き方にブレーキをかける信号の役割をうつ病という病気が
はたしていると思われることも少なくはありません。病気を負の側面からとらえるばかりでなく自分にとっての
意味を考えることがうつ病を克服することにもつながります。
躁状態ではうつ病と逆の状態が見られます。

- ・すべてが順調、活力がみなぎる
- ・いろいろなことに興味が持てて、アイデアが次々と浮かぶ
- ・しかしアイデアはまとまらず、非現実的なことばかり考える
- ・眠れなくとも平気、疲れなど感じない
- ・本人は楽しく結構なのだが周囲は迷惑する
- ・攻撃的となり喧嘩っ早くなった
- ・大きな買い物をしたり、次々と借金をつくる
躁状態であったときにやってきたことのつけがまわってきて、うつがひどくなります。
山高ければ谷深し。
なぜあんなに大きなことばかり言ったのだろう、人にどれだけ迷惑をかけたか、この借金をどうして返せばいいのだろう。
双極性障害(躁うつ病)は単極性うつ病とくらべると少ないのですが、うつ病患者のうち10%程度は双極性の病像を示すと考えられています。
最初はうつ状態から始まることが多く、見分けることは難しいところです。
躁状態では強力な精神安定剤、感情調整剤の投与が有効です。
感情調整剤は再発を防ぐ意味から続けて服用する必要があります。

古典的な躁うつ病(双極性障害Ⅰ型)とは異なり、より軽度の躁状態をしめすものを 双極Ⅱ型感情障害と呼びます。

- ・軽躁状態がみられる
- ・躁状態よりも程度は軽く期間も短い
- ・本来の性格と区別しにくいこともある
- ・うつ病が遷延化する要因になることもある
双極Ⅱ型感情障害とは、比較的最近になって認められるようになった概念ですが、いまだ疾患として明瞭に定義されているものではありません。
躁状態と軽躁状態の違いは症状の程度です。
躁状態では入院が必要なレベルであるのに対し、軽躁状態では必ずしも入院は必要ではないこと、また期間も躁状態に対し軽躁状態では短期間であることがあげられます。
しかし程度の違いなのか質の違いなのか結論は出ていません。
うつ状態の時の病像から見分けることは困難とされています。
双極性障害Ⅱ型は古典的双極性障害(Ⅰ型)よりも数ははるかに多いと考えられ、難治性うつ病や新型うつ病との関連も指摘されています。

従来のうつ病はとは違ったタイプのうつ病で自己愛が強く自己中心的で周囲との折り合いが悪いなどの特徴をもっています。

- ・従来の古典型うつ病とは違うタイプが増加している
- ・年齢が20、30代と若い
- ・秩序を重んじる傾向が少なく自己中心的
- ・自己愛が強く、他罰的である人のせいにする
- ・周囲との折り合いが悪いことが多い
| 古典型うつ病 | 新型うつ病 |
|---|---|
| 中高年に多い | 年齢がより若い |
| 真面目や律儀で秩序をおもんじる性格 (メランコリー親和型といいます) |
仕事などもいい加減であったり、うまく行かないのを他者のせいにする |
| 自責的になったり罪悪感を持つ | 自己愛が強く、自己中心的で周囲との折り合いが悪い |
しかし新型うつという病気の診断基準が明確にあるわけではありません。
何人かの精神病理学者がうつ病の亜形として提唱したものをまとめて「新型うつ」と表現しています。
類型として、未熟型うつ、現代型うつ、逃避型抑うつ、ジスチミー親和型うつなどがあります。

抑うつや不安などの症状が強く、安静が必要な時期。この時期には休養と薬の服用が必要。
決して無理をしたり焦ったりしてはいけません。安心して療養できる環境をつくることです。

少しずつ病状の安定がみられ睡眠や食欲が回復する時期です。日中の活動量も増えてきて何かをしようとする意欲が戻ってきます。この時期には肩がこらない新聞やテレビをみたり、軽い運動をしたりして職場復帰への準備を進めていきます。一本調子で回復するのではなく、よくなったり悪くなったりの波はあります。

会社員なら職場、学生なら学校、主婦なら家庭と元の環境に戻るための環境を整えていく時期です。会社ならば主治医の診断書をえて産業医と面接、復職までの具体的なプランを行います。それぞれの状況で進み方は異なりますので、無理をしないで少しずつ作業量を増やすことが求められます。

うつ病では再発が少なくありませんので、少なくとも半年は注意して様子をみる必要があります。抗うつ剤もすぐには中止せず安定していることを確認してから徐々に減量していく必要があります。この時期には自分の考えかたや生きかたを見直して、うつになりにくいライフスタイルを見つけていくことも大事です



